4月12日(水)、植栽実習を、三瓶演習林で行いました。
植栽実習と書きましたが、正式な実習名は「森林学実習1」です。
3年生対象の実習で、様々な内容があるのですが、今回は植栽(植付)でした。
担当は
久保満佐子准教授です。
この実習では、例年は裸苗(通常使われる根に土の付いていない苗)だけを植えています。ですが、最近、専門誌などでコンテナ苗の話がよく出て来ますので、今回は取り入れてみることにしました。
学生にも何かで読むだけではなくて現物を見て欲しいですし、自分も見てみたかったので。
コンテナ苗について詳しくは、例えばこのような記事がありましたので、よろしければご覧ください。
■石央森林組合
コンテナ苗とは実習前日、裸苗とコンテナ苗が三瓶演習林に届きました。
こんな風に段ボール箱に入って届きました。今回は県外からコンテナ苗が来ましたが、島根県内でもコンテナ苗の生産を始めているそうです。
1束を取り出すと、こんな感じ。10本がまとめられています。
さらにそこから1本を取り出すと、こんな感じ。
裸苗と違って、マルチキャビティコンテナと言われるコンテナで育てられていた時の土が、そのまま根についています。
これを植えてみたのですが、とにかく簡単、早い!
ディブルという器具で地面に穴を開け、そこに苗の根鉢を入れ、周りを軽く押さえるだけ。
(この器具がないと植えられない、というわけではありません。)
裸苗を植える時は「ていねい植え」と呼ばれる植え方をしていまして、これはまず地表の落ち葉等をどけ、鍬で穴を掘り、苗を入れてから土を被せ、その土をしっかり踏み固め…と、1本植えるにもそこそこ時間がかかります。
それに比べると、圧倒的に早いです。穴を開けてポン、ですから。
課題は、苗の価格と重さでしょうか。
コンテナ苗の価格は、まだ裸苗の倍くらいします。また、根鉢がありますので、重さと体積の問題から、そうたくさん山に持って上がることができません。
今回の実習では、
島根県中山間地域研究センターのみなさんにコンテナ苗植栽の指導をお願いしました。
また、この辺りでは導入事例が極めて少ないことから、大田市森林組合のみなさんが見学に来られたり、日本農業新聞の方が取材に来られたりしました(4月18日付けの同紙に掲載されました)。
こういったコーディネートをしてくれたのは、森林コースの卒業生で島根県職員のMさん(とその前任の方)です。
Mさん、こう言っては失礼かもしれませんが、在学時からすると随分としっかりされ、驚きました。卒業生がピシッと仕事していると、こちらも身が引き締まりますね。
今後、当演習林では、裸苗とコンテナ苗の今後を長期的に測定等して行く予定にしています。
posted by 島根大学演習林 at 17:09|
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